冬山登山テント泊用にISUKAの寝袋エアドライド 860を買ってみたのでレビュー

寝袋を買いました

こんにちは。

冬休みに初雪山テント泊をすることになり寝袋を買うことになりました。

雪山用の寝袋はどれも5万円を超える価格。失敗の許されないお値段です。

初めはどう選べば良いかもよく分からなかったのですが、スペックや知り合いのアドバイス、ネットの口コミを吟味しながらISUKAのエアドライト 860を購入してみました。

それではどのように選んだか整理しつつ感想というかレビューを書いて締めくくろうと思います。

ISUKAのホームページを見よう

まずは登山歴20年以上の知り合いがコスパがいいと言っていたのと、寝袋3大メーカーの一角であることからイスカのHPを見てみることにしました。

ISUKA PRODUCTS CATALOG

6つのシリーズがありそうですが、上の3つ「エアプラス」「エアドライト」「ダウンプラス」が登山で使うのに良さそうです。

下の3つは価格は安いけど大きくて重いのでキャンプ向けかな。

それで上3つは使用しているダウンが800FPか、750FP、720FPかの違い。

FP(フィルパワー)の値が大きいほど少ないダウン量でも暖かいので、寝袋としては軽くなる。が、お値段は高くなる。

エアプラスとエアドライトを見ると、-25℃対応の寝袋が最強スペック。雪山で寒いのは死に繋がりそうなイメージなのでここはケチらず最強スペックを買う方向で調査を開始しました。

同等スペックの寝袋を探します

寝袋3大メーカーのモンベルとナンガからも同等程度のスペックのものを比較してみたのが下の表です。

メーカー名 モデル名 価格 (円) フィルパワー (FP) 重量 (g) ダウン量 (g) 下限温度 (℃) 快適温度 (℃) 収納サイズ (cm)
ISUKA ダウンプラス デナリ 1100 46,200 720 1830 1100 -30 記載なし φ24×38
NANGA UDD BAG 1000DX 77,000 770 1,450 1,000 -16 -9 φ21 × 41
NANGA AURORA light 900 DX 66,000 760 1,400 900 -19 -10 φ21×41
ISUKA エアドライト 860 60,500 750 1330 860 -25 記載なし φ21×37
ISUKA エアプラス 810 69,300 800 1280 810 -25 記載なし φ21×37
モンベル シームレス ダウンハガー800 EXP. 72,600 800 1,364 記載なし -20 -12 ∅20×40
ISUKA ダウンプラス デナリ 900 42,900 720 1600 900 -25 記載なし φ22×38
NANGA UDD BAG 810DX 63,800 770 1,260 810 -13 -7 φ19 × 31

基本的にはフィルパワーとダウン量からの推測ですが、僕なりに暖かいと思われる順番に上から並べてみました

ただ、縫製や使っている生地、ダウンの入れ方など様々な要素で暖かさは変わると思いますので、あくまでスペックから見た推測にしかならないため実際には使ってみないと分からない部分が大きいと思います。

スペックから見ると上位3つは順番になってると思いますが、それ以降は正直横並びの暖かさなんじゃないかと思います。

一応下限温度や快適温度も記載していますが、多分参考程度なのかな・・・。ナンガとモンベルはユーロノームという規格に沿って表示しているらしいですがユーロノームも完全に信頼できる規格ではないとかなんとか。。。

ナンガはいわゆる「快適使用温度」とは、表示温度におおむね5~10℃をプラスした温度域となりますとのことです。これは実際使ってみた感想も後述しますが概ね正しそうでした。

他にも調べているとモンベルは伸縮性があるので寝心地が良いとか、ナンガは永久保証がついているなど各社の色はありましたね。僕もモンベルのダウンハガー800 #3を持っていますが、伸縮性があって寝心地は良いですね。

消去法で絞り込んで見る

上3つは重量が1400gを超えてしまうことや、価格が高めなので、下の5つの中から選ぶことにしました。

ISUKAエアプラス810→重量1280g。エアライド860は1330gと50gしか違わないのに8800円も高いなのでエアプラス810は消えます。

ISUKAのダウンプラスデナリ900→重量1600gと大変重たいので消えます。

モンベルのシームレスダウンハガー800EXP.→重量1364gと重めで価格が72600円と高いので消えます。

ISUKAのエアドライト860NANGAのUDD BAG810DXまで絞り込めました。

フィルパワーとダウン量からほぼ同じくらいかなと思いましたが、収納サイズを見るとNANGAのUDD BAG810DXがいやに小さいのと下限温度が物足りない。

参考程度とは思いましたがメーカーが表記している下限温度的にNANGAは-7℃が快適温度とやや物足りなさそうなのと価格の面で僅かに安いISUKAエアプラス810を選びました。

でもフィルパワーとダウン量のバランスから考えて、エアドライト860とUDD BAG810DXの下限温度のスペックにこんなにも差が出る理由がよく分からない・・・。

ISUKA エアドライト860のファーストインプレッション
まずは部屋で少し広げてみた感想です。

早速、寝袋に少し入ってみました。

大きさは慎重169.3cmの僕には丁度いいか、少し大きいというか余裕のある感じでいいサイズ感でした。

顔が出る部分は少なく、全身すっぽり包み込まれるので雪山でも安心して練れそうです。

顔もすっぽり入りますが、息苦しさも感じませんでした。

ジッパーは足元まで開くので入りやすいです。

またジッパーが生地を噛むこともなくスムーズに開閉できました。これは山では大事で、寒い中ジッパーが噛むと非常にストレスを感じることになるのでいい作りだなと思いました。

ジッパーの上にはフラップが付いているのでジッパーからの熱の逃げを緩和してくれそうな気がします。

ただベルクロ(マジックテープ?)は顔の方にしかないのでフラップの閉まりは全体的に甘くはなると思います。

まぁベルクロが他にも付いてると今度はジッパーの開閉が面倒くさくなるのでいい作りだと思います。

首元でドロコードを締めることが出来ます。

体の方から頭の方に熱が抜けていくのを防いでくれそうですね。

頭のところにメッシュ地になってる部分があるけど、これはは何用なんだろうか?

少し入ってみた感想は当然だけど暖かいです。が、部屋なので全然良し悪しが分からなかったです笑

コンプレッションバッグも購入

持ち物が多くなるであろう雪山テント泊。少しでもザックのスペースを空けるために、寝袋の収納サイズを小さくできるコンプレッションバッグも併せて購入しました。

メーカーの対応表を見てISUKA(イスカ) ウルトラライト コンプレッションバッグ Lを購入。

実際に付けてみると47cm→33cmと約30%縮まりました

って、ん?あれ?スペック表だと縦方向は37cmでしたが、実測は47cmありました。

まぁ入れ方とかでも変わるので、僕の入れ方が下手くそなだけなのかも。

買うか買わないかで言えば買うべきだと思います。

なぜかというと僕はザックにカリマーのcougar 55-75を使っていて、その一番下の室内にコンプレッションバックで圧縮した寝袋がピッタリ収まったので、コンプレッションバック必須だなと思いました。

もちろんザックによって違うとは思いますが、圧縮してないエアドライト860が横向きにすっぽり入るザックってそうそうないのではないかと思います。

シェラフカバーも購入

シェラフカバーは地味なやつの割に高いので買わないでいこうと思いましたが、知り合い曰く控えめにですがあったほうが良い旨を言っていたので買いました。

やはりテント内の結露が垂れてきて、寝袋が濡れるのでそのときに寝袋に染みてくると保温力が落ちるとのことでした。

シェラフカバーも純正以外から色々出ていますが、サイズ等を考えると純正のほうが間違いがなさそうなので、イスカ(ISUKA) ゴアテックス インフィニアム シュラフカバー UL ワイドを購入しました。

ワイドでないサイズもあるので購入のときは気をつけて下さい。

こちらはまだ試していないので、試したらこの記事に追記します。

【追記】

テントで寝てみましたが、特に結露は発生しませんでしたのでなくても良かったかも・・・。

しかし、なぜ結露が発生しなかったのか原因がよく分かっていないので、次回も持っていこうろ思います。

10度程度の部屋で使ってみた感想

まだ、外で使っていないのでそれは追記するとして

まずは部屋の窓を開けっ放しにして寝てみた感想です。

半袖に薄手のズボンで寝てみましたが、寝袋に入って10分くらいで暑くてジッパーを開けて掛け布団スタイルにして丁度いいくらいでした。

10度じゃスペックオーバーで使えなかったです。

もちろん氷点下で使う予定なのでそれくらいじゃない困るのでまずは一安心です。

雪山テント内で使ってみてのレビュー(追記)

お正月に長野県の白駒の池でテント泊をしてきました。今年は年末から雪が降り、近年稀に見る寒さだったらしいです。

就寝時間は夜の19時から朝の6時過ぎまで寝ていました。

寝るときの姿は、あまり着込まず楽な姿で寝ました。具体的な着てたものは以下になります。

上半身

・ミレーのドライナミック メッシュ 3/4 スリーブ クルー(アミアミのやつ)

モンベルのスーパーメリノウール M.W. ラウンドネックシャツ

・マウンテンイクイップメントの福袋に入っていた薄手の長袖シャツ。

下半身

アンダーアーマーのタイツ

ゴアテックスのズボン

モンベルの靴下(夏兼用。登山用だから多少厚いが、もこもこのやつではない)

そして、使ってみた感想ですが、寝始めはすこ~しだけ暑かったです。

チャックを少し開けて寝てました。でもチャックを全開にすると流石に寒かった。寝始めは多分-10~-15度の間だったと思います。

そして、朝方はちょうどいい感じで快適でした。

気温は多分-15~-20度の間くらい。

ちゃんとは気温を見ていないのですが、朝起きて午前9時前で-12℃で、12/29(4日前)は最低気温が-18度だったとのことなので同じくらいだろうと。。。

なので、イスカのHPに書いてあった通り、最低使用温度から5~10℃程度の気温が快適温度ということは間違いなさそうかなという感想です。

夜は何度か目が冷めましたが、山といういつもと違う環境だったりお腹が空いたりというのが原因で、寒さが原因で目が覚めるということはなかったです。目が冷めたときも寒いとは全く思わなかったです。

また背中からの冷えは多少感じましたが、寒いと思うほどではなくむしろ寝袋がポカポカなのでちょっと気持ちいいかもしれなかったです。

マットはTHERMAREST(サーマレスト)のマットを使いました。

寝心地も悪くなかったです。モンベルのように伸び縮みこそしないものの、ゆったりとした大きさなので寝返りも問題なく打てるし、多少足を曲げたりもできました。

ということで八ヶ岳連峰で冬にテント泊するならエアドライト860はおすすめできそうです。

逆にエアドライト 670だとちょっと厳しいか、ダウンを着込んで寝ればなんとかなるかな・・・?エアドライト 480は無理だろうな・・・と思いました。

あとは寝方のコツですが真上を向いてると冷たい空気が目の上付近に触れて冷たいので、横を向いて寝ると良かったです笑

外界に面してない部分はポカポカなのに、外気に触れてる目周辺だけ冷たいって感じでした。あまり感じたことのない感覚でちょっと面白かった。

八ヶ岳連峰以外でも、こいつがあればどこの山でも泊まれる気がしてます。まだもう少し寒くても着込んで寝るというパワーアップ形態も残ってるしね。

とりあえず買ってよかった!