石川直樹さんの”ぼくの道具”が面白かったです

石川直樹さんのぼくの道具を読みました

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登山後のコテージで暇つぶしに読もうと思い、石川直樹さんのぼくの道具という本を買ってみました。

想像以上に面白かったので紹介したいと思います。

僕が登山を好きな理由に道具を集めていく喜びというものがあります。

集めた道具(アイテム)を使って山頂という目的地にゴールするというのは、テレビゲームを現実世界でやっているような気もします。

なので他の人はどういうアイテムを使って山に登っているんだろうということには興味があるのでこの本はうってつけだったというわけです。

しかもこの本の著者である石川直樹さんはエベレストをはじめとする世界の名打たる山に登っているだけではなく、北極から南極まで踏破するPole to Pole 2000というプロジェクトに参加していたりと地球上のあらゆる環境に身を置いている写真家の方で、そんな人が使っている道具を知ることができる豪華な本です。

ちなみに石川直樹さんは今年の初めに東京で写真展をやっていてなんとなく行ってみて知りました。写真が素晴らしいのはもちろんのこと、石川直樹さんという人となりが分かるすごいいい写真展だったのでもう一回やってほしいです。無口で荘厳な人という感じではなくちょっと変わった面白い気さくな人なのかなというのが僕のイメージです。

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共感できたり刺激的な話がたくさん

まず、石川さんは山の道具に関して言えば新しければ新しいものほどいいと言っています。それは技術の進歩は素晴らしく様々な道具の技術は日々進歩しているからという理由です。全くその通りだと思います。道具好きとしては新しい技術が詰まった物を使えるというのは心からワクワクすることと思います。

96点の絵や写真付きの登山道具が石川直樹さんの登山時のエピソードとともに語られており、とても面白かったです。一つの道具につき、数ページ程度なので読みやすくもありました。

印象的な道具の話ばかりで全部紹介したいのですが、とりあえず一つ。

「持っていったら便利」などというレベルではない。

上の一文はサングラスの紹介のときに書かれていたものですが、雪山の登山ではサングラスがないと太陽光によって網膜が焼かれて炎症を起こしてしまい、それは目玉を針で刺されているような痛さなんだそうです。

植村直樹さんという登山家はエベレスト登頂直前で、グラスが曇って視界が悪くなるので雪目になるのを覚悟して登頂したというエピソードも紹介されていました。

また、石川さん自身も目の痛さと引き換えに一時の良好な視界を求める上村さんの気持はよく分かると綴っており、そういった経験をしている人同士だと分かるものがあるんだなと思いました。

僕も数年に一回やるスキーやスノボーなんかをするときにゴーグルをかけていますが、あれは外さないようにしようと本を読みながら思いました。また、登山時はサングラスをかけるようにします。

他にもカメラの話。ナルジンボトルの話。服やバック、化粧水などの話もどれも興味深いものばかりでした。

ただ、正直に言えば登山をしない人にとってはチンプンカンプンな話も多いかなと思います。山の道具って街じゃ使わないから、そもそも何この道具?ってなっちゃうと思います。

逆に登山が好きな人なら、読んでて共感できたり、そういうこともあるんか!ってなったりするのでとても面白い本だと思います。おすすめです。

また、2016年発売の本なので、ここで紹介されている道具は読むタイミングによっては過去のものになっているかもしれませんがご安心ください。この本に出ているものと同等以上の物を揃えれば、8000m峰にも登れるみたいなので。(もちろん自己責任で。)